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[非再生性貧血]再生不良性貧血、赤芽球癆(せきがきゅうろう) : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患

 

骨髄での赤血球産生能低下が原因で起こる「非再生性貧血」について見ていきます。

茶トラスコ
今回は、猫の血液・免疫系疾患である「貧血」の中の「非再生性貧血」である「再生不良性貧血」「赤芽球癆(せきがきゅうろう)」についてです。

非再生性貧血

いわゆる「貧血」は、赤血球の破壊、消失量が増大したことによって起こる「再生性貧血」と、骨髄での赤血球産生能が低下したことによって起こる「非再生性貧血」の2種類にわけられるということは、以前「[再生性貧血]失血性貧血 : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患」のページでもご紹介しました。
今回は、骨髄での赤血球産生能が低下したことによって起こる「非再生性貧血」の、「再生不良性貧血」「赤芽球癆(せきがきゅうろう)」について見ていきます。

「再生不良性貧血」の原因・症状

「非再生性貧血」である「再生不良性貧血」は、赤血球、白血球、また血小板を作り出している「骨髄幹細胞」という、骨髄に含まれる「造血幹細胞」が、何かしらの障害により造血できなくなることによって発生します。
「再生不良性貧血」の原因となる「骨髄幹細胞」障害が起こる原因としては、「猫白血病ウイルス感染」が最も多く、他には「エストロジェン分泌腫瘍」、免疫異常、クロラムフェニコールといった薬剤、抗癌剤の投与、毒物の摂取、放射線などの影響が考えられています。
「再生不良性貧血」の症状としては、白血球減少による易感染性や、血小板減少による出血に加えて貧血症状がおこります。
動物病院での「再生不良性貧血」の診断としては、骨髄の状態を見るために骨髄穿刺検査を行ったりします。
また治療にはプレドニゾロンなどの薬の投与を試みることになるでしょう。

「赤芽球癆(せきがきゅうろう)」の原因・症状

「非再生性貧血」である「赤芽球癆(せきがきゅうろう)」は、赤血球、白血球、血小板を造り出す元となっている「造血幹細胞」の障害によって、赤血球に分化する骨髄内の「赤芽球系細胞(せきがきゅうけいさいぼう)」が減少することで、貧血が起こる病気です。
原因としては、「猫白血病ウイルス感染」、「自己免疫性疾患」、「胸腺腫」、「慢性リンパ球性白血病」、「リンパ腫」などが挙げられます。
動物病院での診断は、骨髄穿刺検査や血液検査によって行われることとなります。
また、プレドニゾロンなどの免疫抑制療法によって治療が行われることになるでしょう。

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