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重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう) : 飼い主が知っておきたい筋肉疾患

 

猫の筋肉における疾患により猫に歩行障害、運動障害が発生することがあります。

眠る子猫
今回は、猫の筋肉疾患、「重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)」について見ていきます。

重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)

猫がすぐに疲れてしまって、運動、散歩ができなくなり、筋肉に力が入らなくなってしまう病気です。

「重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)」の原因・症状

「重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)」は筋接合部に存在している「アセチルコリン・レセプター」という神経伝達物質の異常によって起こります。
「重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)」は、散歩や運動をするとすぐに疲れてしまい、息が上がってしまう運動不耐性が特徴の疾患です。
原因は先天性の場合と後天性の場合があり、先天性の場合は生まれつき「アセチルコリン・レセプター」が欠損していたり異常形成されていることで発生します。
先天性の「重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)」は、品種で見ると特に「シャム」における発生が多いようです。
後天性の「重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)」は、原因不明の特発性によるものや、あるいは胸腺腫や胆管肉腫、骨肉腫など腫瘍随伴性により「アセチルコリン・セレプター」に対する抗体が作られることで、レセプターを破壊してしまうことで発生します。
およそ5歳〜7歳の中年齢の猫に発生しやすく、「アビシニアン」「ソマリ」における発生が多いようです。
まだ歩くことはできたとしても、歩行や運動を続けることで症状が悪化し、徐々に歩幅が減り歩行が困難になります。
休憩すれば一度回復はするものの、再度運動することで更に虚弱になります。
症状として他には、眼瞼下垂やよだれを流したり、口が開いたままになってしまったり食べ物が喉を通らずに吐き出してしまったりといったことが現れます。
このような症状が見られた場合は直ちに動物病院で診察してもらう必要があります。
診断は、臨床症状、血清中抗アセチルコリンレセプター抗体価の測定や、塩化エドロホニウム試験、反復神経刺激試験や胸部X線検査によって確定されます。
治療は薬の投与によって行われ、長時間作用型抗コリンエステラーゼの投与、巨大食道症などの局所症状がある場合は立ったまま食事させることで誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を防ぐ必要がでてきます。
治療中は食事の際に十分な注意が必要となります。

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