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[止血凝固異常]血友病(けつゆうびょう)、フォン・ヴィレブランド病 : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患

 

遺伝性疾患による、血液凝固機構の異常=「止血凝固異常」についてです。

遠目で見つめてくる猫
今回は、猫の血液・免疫系疾患である「血液凝固異常」における「血友病(けつゆうびょう)」「フォン・ヴィレブランド病」について見ていきます。

止血凝固異常(しけつぎょうこいじょう)

血管が傷ついたことにより出血した場合、出血している箇所に血栓が形成され体外への出血を防ぐという働きを止血凝固機構と言い、止血凝固機構における異常である「止血凝固異常(しけつぎょうこいじょう)」については、以前記述いたしました。
※「[止血凝固異常]血小板減少症、免疫介在性血小板減少症 : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患
今回は、「止血凝固異常」が遺伝的に発生する病気「血友病(けつゆうびょう)」「フォン・ヴィレブランド病」について見ていきます。

「血友病(けつゆうびょう)」の原因・症状

遺伝性の血液凝固異常症の一つに「血友病(けつゆうびょう)」があります。
「血友病(けつゆうびょう)」は、遺伝子における代ⅷ因子が欠乏している「血友病A」と、第ⅸ因子が欠乏している「血友病B」があり、いずれもX染色体性劣性遺伝であるため、殆どの場合はオス猫に発症します。
症状としては、筋肉内部、関節内部における出血で足を引きずって歩くようになったり、関節腫脹が発生したり、また遺伝性であるため子猫における症状として乳歯が生え変わった際に出血が止まらなくなる、注射をした部位において皮下血腫が起こる、などがあります。
また頭蓋骨内における出血では、出血塊によって脳が圧迫されることによって、体の一部が麻痺したり、後遺症が残ったり、状態が悪ければ命を脅かす危険もあります。
遺伝性の病気だということもあり、根本的に治療する方法はありませんが、日常生活における怪我や関節などへの負担が掛からないよう十分に気をつけることが大切です。
もし「血友病(けつゆうびょう)」の猫が出血してしまった場合は、動物病院で輸血することによって凝固因子を補充することが必要になります。

「フォン・ヴィレブランド病」の原因・症状

「フォン・ヴィレブランド因子」は、体内の血管に損傷を受けた際に、血小板が接着するための糊のような役割をします。
「フォン・ヴィレブランド病」は「フォン・ヴィレブランド因子」の量や働きにおける異常症で、遺伝性疾患です。
猫においてはとても症例が少ない病気ですが、非常に重い病気の一つです。
なお、「フォン・ヴィレブランド因子」は、フィンランドの医師である、エリック・フォン・ヴィレブランド氏によって1926年に発見されました。

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