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[止血凝固異常]血小板減少症、免疫介在性血小板減少症 : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患

 

健常な猫の場合は止血凝固機構の働きにより血流を正常に保ちますが、血液凝固機構に異常が生じる病気があります。

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今回は、猫の血液・免疫系疾患である「血液凝固異常」について見ていきます。

止血凝固異常(しけつぎょうこいじょう)

健常な猫の場合、血液は血管内では固まることはなく全身を循環し、また血管が傷つき出血したとしてもすぐに止血凝固機構が働いて出血している箇所に血栓が形成され体外への出血を防ぎます。
この止血凝固機構は、血小板、血液凝固因子、フォンヴィレブランド因子など多くの因子が関与しています。
この止血凝固機構の働きに異常が生じることを「止血凝固異常」と言い、出血が止まりにくくなる「出血傾向」と、血管内で血液が固まってしまう「血栓症」の2つに分類されます。
今回は、「止血凝固異常」における「血小板減少症」「免疫介在性(めんえきかいざいせい)血小板減少症」について見ていきます。

「血小板減少症」の原因・症状

「血小板」は血液に含まれている細胞成分の一つです。
「血小板」は止血において重要な役割を果たしており、血管が損傷した場合は傷口を塞ぐ役割を果たしています。
健常な猫の場合、体内で賛成される血小板の数と、消費、破壊される血小板の数は均衡を保っており大きな増減はありませんが、何かしらの異常により血小板の産生量が減少したり、あるいは血小板の消費、破壊量が増大すると「出血傾向」となり異常が発生します。
「血小板減少症」の原因としては、再生不良性貧血や骨髄異形成症候群などによる血小板産生の低下、また免疫介在性血小板減少症や播種性血管内凝固症候群(はしゅせいけっかんないぎょうこしょうこうぐん)などによる血小板の消費や破壊の亢進、脾臓における血小板の貯蔵増加など血小板の体内分布変化が考えられます。

「免疫介在性(めんえきかいざいせい)血小板減少症」の原因・症状

「免疫介在性(めんえきかいざいせい)血小板減少症」は、自分自身の免疫によって血小板を破壊してしまう病気です。
「免疫介在性(めんえきかいざいせい)血小板減少症」になると、皮膚や歯肉などに点や斑状の出血が起こったり、欠病、鼻血などの症状が現れ、急激な出血の場合は貧血症状が現れることもあります。
診断は、骨髄における血小板産生障害の有無を判断するため骨髄検査を行うことになるでしょう。
治療は「プレドニゾロン」など免疫抑制剤の投与などが行われますが、基本的には血小板の減少を引き起こしている他の疾患に対する治療が必要となります。

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