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上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)、上皮小体機能亢進症(じょうひしょうたいきのうこうしんしょう) : 飼い主が知っておきたい内分泌・代謝性疾患

 

上皮小体における内分泌・代謝性疾患についてです。

眠るメオの喉
今回は、猫の内分泌・代謝性疾患、「上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)」「上皮小体機能亢進症(じょうひしょうたいきのうこうしんしょう)」について見ていきます。

上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)

「上皮小体」は喉のあたりに位置する臓器で「甲状腺」のすぐ上にあり、「副甲状腺」とも言われます。

「上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)」の原因・症状

「上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)」は、上皮小体が分泌するホルモンである「パラソルホルモン」の分泌不足が原因となり、体のあらゆることに異常が発生します。
「パラソルホルモン」は、主に血液中のカルシウム濃度を上昇させる働きをしており、「上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)」になることで、低カルシウム血症の症状が出ます。
症状としては、食欲不振、虚弱体質、痙攣、白内障などが見られ、血液検査では低カルシウム血症、高リン血症などが見つかることが特徴です。
「上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)」の原因としては、上皮小体の形成不全や突発性の上皮小体萎縮などが考えられます。
また、占拠性腫瘍や甲状腺摘出などの外科手術によって上皮小体が破壊されたことによる発症も考えられます。
異常が見られた場合は、すぐに獣医師に診てもらう必要がありますが、「上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)」と診断された場合は、グルコン酸カルシウムの投与や活性型ビタミンD3、カルシウム製剤など薬の投与によって治療が行われます。

上皮小体機能亢進症(じょうひしょうたいきのうこうしんしょう)

喉を掻いている野良猫
体内におけるカルシウム、骨代謝の調整を司る「上皮小体ホルモン」が過剰に分泌されて起こる代謝性疾患です。

「上皮小体機能亢進症(じょうひしょうたいきのうこうしんしょう)」の原因・症状

前述した「上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)」が上皮小体ホルモンの分泌量が低下することによって発症するのに対し、「上皮小体機能亢進症(じょうひしょうたいきのうこうしんしょう)」は上皮小体ホルモンが過剰に分泌されて起こる代謝性疾患です。
原因としては、上皮小体の腫瘍や上皮小体腺腫様過形成、上皮小体癌などに加え、摂取している普段の食事内容によることもあります。
猫の成長期にご飯に味噌汁をかけた猫マンマを主食として摂取していたりするとカルシウムが不足しそれによって発症したり、また粗悪なキャットフードばかり食べ続けることでリンを過剰摂取しカルシウム量とのバランスの不均衡により発症したり、日光にあたっていないことで体内のビタミンDが不足することが原因となることもあります。
「上皮小体機能低下症(じょうひしょうたいきのうていかしょう)」の症状としては、食欲不振、元気消失、多飲多尿、嘔吐、便秘、運動能力の低下などが見られます。
飼い主は、食事内容を含め普段の生活環境に気をつけることが必要となりますが、万が一異常がみられたら早期に獣医師に診てもらうことが必要です。
治療方法としては食事の内容を改善するとともに、ビタミンDやカルシウム製剤の投与などが行われます。

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