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胆管炎(たんかんえん)・胆管肝炎(たんかんかんえん) : 飼い主が知っておきたい肝臓・胆道・膵臓の病気

 

猫の肝胆道系において一般的な炎症性疾患があります。

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今回は、猫における肝臓・胆道・膵臓の病気、「胆管炎(たんかんえん)・胆管肝炎(たんかんかんえん)」について見ていきます。

胆管炎(たんかんえん)・胆管肝炎(たんかんかんえん)

「胆管(たんかん)」は、肝臓や胆嚢(たんのう)、十二指腸の間にあるパイプ状の気管です。

「胆管炎(たんかんえん)・胆管肝炎(たんかんかんえん)」の原因・症状

「胆管(たんかん)」は、肝臓で作られ脂肪の消化吸収に重要な役割を果たしている「胆汁(たんじゅう)」を通すためのパイプ状の気管です。
「胆管(たんかん)」というのはパイプ状の構造物の総称で、「総肝管」や「胆嚢管」、「総胆管」などが含まれます。
「胆管炎(たんかんえん)・胆管肝炎(たんかんかんえん)」は、肝胆道系において一般的に発生する慢性炎症性疾患で、炎症のタイプによって「化膿性」と「非化膿性」に分けられます。
「胆管(たんかん)」における炎症は「胆管炎(たんかんえん)」で、胆管周囲の幹細胞にまで波及している炎症を「胆管肝炎(たんかんかんえん)」と呼ばれています。
「胆管炎(たんかんえん)・胆管肝炎(たんかんかんえん)」の初期段階では、症状は殆ど無い場合が多く、病状が悪化するにつれて食欲不振、嘔吐、下痢などの消化器症状が表れ、やがて黄疸が認められるようになるといいます。
動物病院での診断は、血液検査やX腺検査、超音波検査、細胞を塊状に採取して検査する肝組織生検、肝臓組織の細菌培養による検査などによって行われることになるでしょう。
治療としては薬の投与による内科治療が行われ、「化膿性胆管炎」か「非化膿性胆管炎」かによって処方される薬剤が選択されます。
また、食欲不振の症状がある猫に対しては、栄養状態の悪化から脂質代謝異常が発生し、肝臓に脂肪がたまった状態になる「肝リピドーシス」を併発するおそれがあるため、チューブの挿入などによる栄養管理が必要になります。

 

「化膿性胆管炎(かのうせいたんかんえん)」

「化膿性胆管炎(かのうせいたんかんえん)」は「好中球性胆管炎」とも呼ばれており、腸における細菌が胆管を通って肝内の胆管に感染することで発症すると言われています。
治療としては抗生剤の投与が主体となり、肝組織生検で断定された菌に対する抗生剤が選択されることになるでしょう。

 

「非化膿性胆管炎(ひかのうせいたんかんえん)」

「非化膿性胆管炎(ひかのうせいたんかんえん)」は「リンパ球性胆管炎」とも呼ばれており、慢性的な免疫異常や自己免疫疾患が原因ではないかと言われておりますが、明確な原因の特定はまだされていないと言われています。
治療としては、炎症を抑えるためのステロイド剤の投与などが行われることになりますが、ステロイド剤を長期間投与し続けると、糖尿病などの合併症が発症する危険があるため、身体検査や血液検査によって状態をモニターしながら投与することになります。

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