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胸腺腫(きょうせんしゅ) : 飼い主が知っておきたい腫瘍性疾患

 

老齢の猫に発生する悪性腫瘍があります。

寝っ転がる老猫
今回は、猫における腫瘍性疾患、「胸腺腫(きょうせんしゅ)」について見ていきます。

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胸腺腫(きょうせんしゅ)

「胸腺(きょうせん)」は、心臓の前方、胸の中の前の方に位置する、免疫を担っているリンパ器官です。

「胸腺腫(きょうせんしゅ)」の原因・症状

猫が腫瘍性疾患に掛かりやすい年齢としては、2、3歳の若齢期と、5、6歳以降の老齢期で、「胸腺腫(きょうせんしゅ)」は老齢の猫に発生する悪性腫瘍です。
「胸腺腫(きょうせんしゅ)」の症状としては、常に口を開けて呼吸するようになり苦しそうにするといった呼吸困難が最も多い症状で、他にも食べ物を飲み込むことができない嚥下困難(えんげこんなん)などの症状も現れます。
また「胸腺腫(きょうせんしゅ)」になると、「皮膚炎」「脱毛症」「多発性筋炎」「巨大食道症」「重症筋無力症」など、様々な疾患を併発します。
呼吸困難や嚥下困難といった症状が現れ、猫の具合が悪いために動物病院へ連れて行って検査したら腫瘍が発見された、ということもありますが、ときに別の症状から胸部X線検査を行ったら偶然、塊が発見された、ということもあるようです。
胸に塊が発見された場合、他の病気、特に前縦隔に腫瘍が発生する「リンパ腫」と「胸腺腫(きょうせんしゅ)」を鑑別する必要があります。
「リンパ腫」は「猫白血病ウイルス(FeLV)」(「猫白血病ウイルス(FeLV)、トキソプラズマ症 : 飼い主が知っておきたい重い病気」)と関連して発生することが多く、また比較的若齢の猫に発生しやすいという特徴があります。
一方「胸腺腫(きょうせんしゅ)」は老齢の猫に発生しやすく、また「猫白血病ウイルス(FeLV)」は陰性であることが多いと言われています。
「胸腺腫(きょうせんしゅ)」であることの鑑別は、細胞を塊状に採取し検査する組織生検によって行われることになります。
「胸腺腫(きょうせんしゅ)」は比較的、皮膜に覆われていることが多いため外科手術による摘出がし易いと言われています。
そのため、治療法としては外科手術が第一に選択されることになるでしょう。
腫瘍が肥大化していた場合は、切除する箇所によっては出血が多くなる場合があるため、外科手術を行っている最中に輸血が必要になることもあります。
腫瘍を切除することが困難な場合は、放射線治療が行われることになるでしょう。
抗がん剤治療が行われることもありますが、放射線治療のほうが治療後の状態は良いと言われているようです。

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