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ボルデテラ症 : 飼い主が知っておきたい細菌・ウイルス感染症

 

子猫に感染すると重症化する可能性の高い細菌性・ウイルス性疾患についてです。

ジロッと覗き込んでいる猫
今回は、猫における細菌・ウイルス感染症、「ボルデテラ症」について見ていきます。

ボルデテラ症

「ボルデテラ症」は、犬における「ケンネルコフ」(伝染性気管支炎)の原因細菌と同じ「ボルデテラ・ブロンヒゼプティカ」という細菌の一種が原因の細菌性疾患です。

「ボルデテラ症」の原因・症状

「ボルデテラ症」は、原因細菌の「ボルデテラ・ブロンヒゼプティカ」の保菌猫、感染した猫の排泄物や飛沫から、経気道的に体内へ侵入し呼吸器に感染します。
成猫に感染しても、症状が無かったりあるいはごく軽症で済むことが多い病気ですが、子猫に感染すると肺炎に発展し死に至る可能性もあります。
「ボルデテラ」は、猫の体内に普段から存在する常在菌種です。
猫の鼻腔、喉頭、気管部に常在していますが、通常は病原性を示しません。
猫の免疫力が低下したり、他の疾患の併発、病原性の変化した菌への感染などが「ボルデテラ症」の発症につながっていると考えられています。
「ボルデテラ症」に感染した場合の症状としては、発熱、くしゃみ、鼻水、痰の絡んだような湿性の発咳、下顎骨リンパ節炎などが現れます。
症状が悪化すると、沈鬱、食欲不振、元気消失、呼吸困難などが現れ、死に至ることもあります。
呼吸困難になると、常に口から呼吸をしながら息をするのが苦しそうで、状況が悪化すると、胸を広げて、前足を左右に広げた状態で常に座り込んで呼吸するようになります。
合併症として肺炎に進行する例も多く見られるようですので、特に子猫の場合は重症化する前に動物病院で診てもらうことが大切です。
治療としては、感染した猫は隔離して静穏環境でストレスを与えずに看護することで咳を抑制します。
また、クラブラン酸、テトラサイクリン系、アモキシシリンなどの抗菌剤の投与が行われるでしょう。
肺炎など合併症が発症している場合は、対症療法に加え栄養補給による体力の維持を図り回復へ導きます。
「ボルデテラ症」に感染しないようにする予防としては、感染している猫に接触しないように注意することや、生活環境を清潔にするなどの衛生面に気をつけること、これらは特に子猫や老猫など、体力的に弱りやすい状況にある猫の場合は十分注意することが予防法として大切です。
また、猫用のボルデテラワクチンの投与も予防法としては検討することも必要でしょう。

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