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[非再生性貧血]鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)、コバラミン・葉酸欠乏貧血 : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患

 

骨髄での赤血球産生能低下が原因で起こる「非再生性貧血」についてです。

茶トラ居眠り中
今回は、猫の血液・免疫系疾患である「貧血」の中の「非再生性貧血」である「鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)」「コバラミン・葉酸欠乏貧血」について見ていきます。

非再生性貧血

前回に引き続き、骨髄での赤血球産生能が低下したことによって起こる「非再生性貧血」についてです。
「非再生性貧血」の中でも、「再生不良性貧血」、「赤芽球癆(せきがきゅうろう)」については以前ご紹介しました。
※「[非再生性貧血]再生不良性貧血、赤芽球癆(せきがきゅうろう) : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患
今回は、鉄が不足することによる「再生不良性貧血」である「鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)」、コバラミン(ビタミンB12)および葉酸の不足による「コバラミン・葉酸欠乏貧血」についてです。

「鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)」の原因・症状

「鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)」は、血液の中の赤血球の構成成分であるヘモグロビンの材料となっている鉄分が不足することによっておこります。
鉄は、ヘモグロビンの材料として食物から摂取されるだけではなく、寿命を迎えた血液の中から再利用される形で体内で処理されています。
赤血球が慢性的に体外へ失われてしまうような失血が起こっていると、同時に鉄も失われていることとなり、結果「鉄欠乏性貧血(てつけつぼうせいひんけつ)」になってしまいます。
原因としては、腫瘍、外傷、寄生虫、止血凝固不全、また消化管出血を伴うような疾患が考えられます。
動物病院での診断は、身体検査を始め、血液検査による鉄濃度の確認などによって行われます。
治療としては、鉄剤の投与、及び原因疾病に対する治療が必要になります。

「コバラミン・葉酸欠乏貧血」の原因・症状

血液中の赤血球産生のためには、コバラミン(ビタミンB12)や葉酸が必要不可欠で、これらの成分が猫の体内において欠乏すると貧血となります。
コバラミン(ビタミンB12)や葉酸の不足によって、細胞分裂に必要となるDNA合成が行えずに赤血球の産生に影響を及ぼします。
これらが不足する要因として考えられるのは、膵外分泌不全、肝疾患、小腸の疾患、栄養障害などがあります。
動物病院での診断は、骨髄検査や血液検査による血液中のコバラミン、葉酸の濃度測定によって行われます。
治療としては、コバラミン(ビタミンB12)や葉酸の投与、及び原因疾患に対する治療が必要になります。
猫に異常が確認できたら直ちに獣医師に診てもらうことが大切です。

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