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[再生性貧血]溶血性貧血(ヘモバルトネラ症、ハインツ小体性、赤血球の物理的破壊) : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患

 

「貧血」症状について、原因などから少し詳細について見ていきます。

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前回の「[再生性貧血]溶血性貧血(ピルビン酸キナーゼ欠損症、ポルフィリン症) : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患」に引き続き、猫の血液・免疫系疾患である「貧血」の中の「再生性貧血」である「溶血性貧血」(ヘモバルトネラ症、ハインツ小体性、赤血球の物理的破壊)についてです。

溶血性貧血

「溶血性貧血」とは、様々な原因により「赤血球」が生理的寿命を迎える前に破壊されてしまうことで発生する貧血で、先天性と後天性が存在するということは、「[再生性貧血]溶血性貧血(ピルビン酸キナーゼ欠損症、ポルフィリン症) : 飼い主が知っておきたい血液・免疫系疾患」の回でも書きました。
今回は、後天性の「溶血性貧血」の発症事例として「ヘモバルトネラ症」、「ハインツ小体性溶血性貧血」、「赤血球の物理的破壊」について見ていきます。

「ヘモバルトネラ症」

「猫伝染性貧血」とも呼ばれる「ヘモバルトネラ症」は、「ヘモバルトネラ・フェリス」というマイコプラズマの一種である病原体が、赤血球の表面に寄生することによって発生する「溶血性貧血」です。
病原体である「ヘモバルトネラ・フェリス」は、ノミやダニを介して感染したり、また母猫から子猫への感染や、猫同士のケンカによっても感染すると言われています。
「ヘモバルトネラ症」の症状としては、元気消失や可視粘膜蒼白などがありますが、単独感染によって重症化することは少なく、加えてストレスを受けたり免疫抑制剤の投与などによって症状が現れることが多いと言われています。

「ハインツ小体性溶血性貧血」

「ハインツ小体」とは、赤血球内のヘモグロビンが何らかの原因によって酸化障害を受けた際に発生する集塊のことです。
「ハインツ小体」は赤血球膜に付着し脾臓などで処理され、溶血性貧血の症状が発生します。
「ハインツ小体」が形成されることになる原因物質としては、「アセトアミノフェン」「メチレンブルー」「ネギ類」「ビタミンK3」「DLメチオニン」「ベンゾカイン」「プロピレングリコール」「亜鉛」などが考えられます。
また「甲状腺機能亢進症」「リンパ腫」「糖尿病」などによっても「ハインツ小体」が形成されることがあり、「溶血性貧血」の発生原因となることがあります。

「赤血球の物理的破壊」

血管内部で血液凝固反応が起こってしまう「播種性血管内症候群(はしゅせいけっかんないしょうこうぐん)」によって、赤血球が破壊されてしまうことで「溶血性貧血」を発症することもあります。

猫に貧血症状が現れたら、早めにその原因を突き止める必要があるので、動物病院で診てもらうことが大切です。

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